ペッカリー

21の時、富山に住んでいて3ヶ月だけ手芸店に勤めていた。当時は洋裁も編み物もできなかった私にとっては無謀な選択だったと思うが、ただ憧れだけでなんとか入った。仕事が終わると店から3軒隣のCafe ”ペッカリー”に通うのが日課になっていた。いつもそこで温かいCafe au Laitを飲む。常連さんには私と同じお店の先輩がいた。


仕事を辞める数日前、”ペッカリー”に先輩はいた。時期同じく、退社されるようで、今後のご自身の抱負を熱く語られていた。その時、私にsilverの透かし模様の小さなネックレスをくれた。私のイニシャル柄のM。

今でも、スピーディップでそれを磨く度に、”ペッカリー”のCafe au Laitと、猫娘に似た大きな目が印象的だった山本先輩を思い出す。